元町プロダクション

元町プロダクション 〈池谷薫ドキュメンタリー塾〉から生まれた映像制作サークル、元町プロ?

NHKへの思い。池谷監督の投稿をお読みください。この数日、NHKの報道を批判してきたが、それは映画に転進するまで20年余りテレビドキュメンタリーをつくってきた者の言い分であり、NHKに恩義を感じる者の反抗であることをご理解いただきたい。僕は...
02/05/2026

NHKへの思い。池谷監督の投稿をお読みください。

この数日、NHKの報道を批判してきたが、それは映画に転進するまで20年余りテレビドキュメンタリーをつくってきた者の言い分であり、NHKに恩義を感じる者の反抗であることをご理解いただきたい。
僕は恐らく外部の人間では最多であろう12本のNHKスペシャルをつくった。この間、優れたNHKのプロデューサーから貴重な教えを頂戴した。構成などではとてもかなわないと思ったし、NHKの制作陣に負けない番組をつくろうと必死に頑張ったつもりだ。
だが、いつの頃からか、この巨大放送局はどこを見て番組をつくっているのだろうと疑問に思うことが多くなった。はっきり自覚したのは、のちに僕の劇場デビュー作となり世界30数ヵ国の映画祭で上映された「延安の娘」のときだった。
当初この作品はNHKのハイビシャンスペシャルとして制作された。違和感を感じたのは名だたるプロデューサーが顔を揃えた完成試写のとき。作品に衝撃を受けたのか思考停止したまま誰も言葉を発しない。しばしの沈黙のあと某幹部の口から飛び出したのは、タイトルはこれでいいのかというお粗末極まりないものだった。
「延安の娘」は文化大革命の傷跡をリアルな人間ドラマとして描いた作品である。やがて議論は中国大使館の評価を気にする忖度の嵐となっていった。大丈夫かというのである。
NHKの錚々たる面々が作品の評価そっちのけで中国大使館の顔色を伺っている… その茶番を見て力が抜けていくような感覚になったのを覚えている。
次の「蟻の兵隊」のときはハナからNHKに企画を持っていくつもりはなかった。国を相手に裁判を闘っている元中国残留兵士のドキュメンタリーである。企画が通るとは思えなかったし、仮に通っても面倒なことが起きるのは目に見えていた。
のちに知るところとなった話だが、NHKのディレクターにも山西残留問題を知る者はいて、勢いよく企画を立ち上げたが、どうしても上層部の会議を通してもらえなかったそうだ。
その後もチベット問題などNHKがやれそうもない企画が続いた。僕が作りたいもの… それは人間の尊厳をかけて権力に抗う者の姿であり、それはすなわちタブーに挑戦することにほかならなかった。それができないと知ったとき、僕はNHKと決別した。
だが、これだけは言っておきたい。いまもNHKには優秀な制作者がたくさんいて、彼らは国民の知る権利に応えるべく日夜くだらない忖度に明け暮れる上層部と闘っている。高市政権の誕生で平和憲法が危機に瀕し、戦後80年かつてないほど戦争が近づいたいま、NHKの役割は決して小さくないはずだ。志のある制作者の一層の奮起を期待するとともに、政権への忖度を異常なまでに繰り返す上層部の解体を声を大にして叫ぶ。

「蟻の兵隊」の主人公・奥村和一というひと。池谷監督の投稿をお読みください。「私は戦争で人を殺しました」2006年5月27日、小雨に煙る代々木公園。そのひと奥村和一は5万人の聴衆を前に静かに語りはじめた。憲法改正の手続きとなる国民投票法の改正...
01/05/2026

「蟻の兵隊」の主人公・奥村和一というひと。池谷監督の投稿をお読みください。

「私は戦争で人を殺しました」
2006年5月27日、小雨に煙る代々木公園。そのひと奥村和一は5万人の聴衆を前に静かに語りはじめた。憲法改正の手続きとなる国民投票法の改正や教育基本法の改正に反対する国民総決起集会でのことである。直立不動の奥村はつづけた。「善良な人間を殺人鬼に変える戦争は二度とやってはいけません」と。
かつて奥村が所属する北支派遣軍第1軍の将兵2600人は、あろうことか戦後も軍命により中国に残留させられ、理不尽な戦争を続けさせられた。共産軍との死闘は3年8ヶ月に及び戦後の戦死者は550人にのぼった。戦闘で重傷を追った奥村はその後捕虜となり、ようやく日本に引揚げることができたのは日本が高度経済成長に突入しようとする昭和29年のことだった。青春のすべてを戦争に捧げたのである。
だが、ポツダム宣言に背くこの暴挙を戦後日本政府は黙殺する。将兵たちが勝手に残って戦争を続けたとみなしたのだ。真実を求めて国を訴えた裁判でも最高裁で上告が棄却。奥村たちは二度、国に棄てられたのである。
「蟻の兵隊」を制作中、気になることがあった。奥村ら元残留兵が「今の世の中は自分たちが戦争に持っていかれたときと似てきた」と口を揃えて言ったのだ。20年前のことである。もし彼らが生きていたら高市政権下で進むこの状況をなんと呼ぶだろう。平和憲法を壊し、殺傷能力のある兵器を輸出し、緊急事態条項やスパイ防止法を制定しようとする流れ… きっと苦渋をにじませて言うに違いない。もはや「戦時中」だと。
「蟻の兵隊」は元中国残留日本兵・奥村和一の遺言である。最大の特徴は戦争を被害と加害の両面から描いたこと。戦後80年、かつてないほど戦争が近づくいま、我々はその戦争を何も知らない。だからこそ、一人でも多くの人に観てほしい。善良な市民が殺人鬼に変えられてしまう前に。

写真は2011年2月、亡くなる3ヶ月前、自身が参加する最後となった上映会でトークの出番を待つ奥村さん。病院を抜け出して来てくれた。

24/04/2026

うれしい報告です。池谷監督の投稿をお読みください。

今年の夏も高校生が「蟻の兵隊」の上映会を主催してくれる。新潟県立新発田農業高校2年の大澤虹太くんだ。
大澤くんは地元ではちょっとした有名人。米粉@を使ったグルテンフリーの麺を商品開発したり、トマトなど規格外の野菜の商品化に取り組むほか、核兵器の廃絶を目指す高校生平和大使として1万人の署名を集める活動を行ったり、昨年夏には広島・長崎の原水禁世界大会に参加して被爆者の声を世界に届けた。
まぁなんとも忙しい高校生だが、その大澤くんが今度は映画の上映活動を思い立ち、その皮切りとして8月に「蟻の兵隊」の上映会を地元で開催したいと言ってきてくれたのだ。
彼とは昨年夏の新潟シネ・ウインドでの上映で知り合った。学校上映を続ける僕の活動に共感した井上経久支配人が、僕に会わせるため呼んでくれたのだ。一年後の思わぬ展開がめちゃくちゃうれしい。
で、その大澤くん、さらに驚いたことに映画をつくりたいと言ってきた。なのでぜひ僕にアドバイスしてほしいと。撮りたいのは自分が暮らすふるさと。新潟市と新発田市の間にあ位置する豊栄(とよさか)という小さな町だが、そこに暮らす善良で愛すべき人々を撮りたいのだそうだ。
早速Zoomでアドバイスしたが、彼にはぜひ自分も出演してほしい。見て!この愛嬌たっぷりの顔を! 思わずほっこりさせられちゃうよね。それでいて農業に平和活動に高校生パワー全開で挑んでいる。こんなに魅力的なキャラクターはめったにお目にかかれるもんじゃない。
聞けば大澤くんは中学生の頃から動画制作をしていたようで、そのときのテーマがボランティアで参加していた子ども食堂だというからたまげる。でも、きっとこの子は映像の魅力と可能性を知ってしまったんだろうな。どんな作品ができるか楽しみでならないし、しっかり応援したいと思う。
8月の上映会では「蟻の兵隊」の前に彼の映画を上映しよう。あぁまたひとつ夢ができた。
お~い、奥村さ~ん、あなたの故郷のすぐ近くに住む高校生が、あなたの映画を上映してくれるよ~ しかも、あなたは新発田商業で、彼は新発田農業 長いこと上映を続けていると素敵なことが起きるね~
写真はBSNラジオ「四畳半スタジオ」に出演したときのもの。僕もお世話になっているパーソナリティの遠藤麻理さんと。

テレビにもの申す。池谷監督の投稿をお読みください。NHKをはじめとするテレビ報道に呆れている。高市政権によって憲法改正という国論を二分するテーマが現実味を帯びたいま、なぜ国内の政治問題に決然と向き合おうとしないのか。たとえば今日のクローズア...
23/04/2026

テレビにもの申す。池谷監督の投稿をお読みください。

NHKをはじめとするテレビ報道に呆れている。高市政権によって憲法改正という国論を二分するテーマが現実味を帯びたいま、なぜ国内の政治問題に決然と向き合おうとしないのか。
たとえば今日のクローズアップ現代。直前の7時のニュースでは政府が防衛装備品の輸出拡大に関して殺傷能力のある兵器の輸出に踏み切ったことを報じた。日本の安全保障政策の一大転換である。なのにクロ現は生放送であるにもかかわらずその問題はスルーして、トランプに刃を向けられたキューバの特集をやっていた。そう言うと、急には準備できないという言い訳が聞こえてくるが、輸出制限の撤廃はあらかじめ予想されていたわけだから、事前取材はもちろん識者がスタジオで生解説することも可能なはずである。
最近高まりを見せている国会前デモについてもまるで報道する意欲がない。さすがに3万6千人が集まったという19日のデモはストレートニュースで報じたが、改憲に対する反対の声は伝えても、「高市やめろ」という現場の圧倒的な声には無視を決め込んでいる。どうやら政治的公平性らやを保つためらしいが、何を馬鹿なことを言っているのか。政治的な中立を保ちたいなら、高市政権に反対する側だけでなく、政権を支持する側の主張もしっかり伝えればいいのであって、国家の将来を決める重大事に国民の受信料で成り立っているNHKがだんまりを決め込むなどということはあってはならない。
そうそう、先ほど19日のデモの参加者が3万6000人と伝えたが、そう書くと「左巻きさん、3600人の間違いでしょ」などとという気色の悪いコメントがずらっと並ぶ。なかには選挙に勝ってから物を言えなどという傲慢なものもある。だからこそNHKなどの報道機関は現場を検証する必要があるのではないか。いったいどのくらいの人が政権への反対を叫び、どのような不満や不安を口にしているのか。そして、それに真っ向から反対し高市政権を守ろうとする人々の主張はいかなるものなのか。それこそ双方の声を公平に集めて放送すればいいのだ。
ここまで書いてNHKに対する忌まわしい記憶がよみがえった。2015年、当時の安倍首相が集団的自衛権の行使を認める安保法案を強引に採決しようとしたとき、先頭に立って国会前でのデモに参加したのは学生組織・SEALD'sの面々だった。僕は彼らに密着する番組をNHKに提案したが、そのときNHKの幹部が言った言葉に耳を疑った。「翌年の参院選が終わるまで、SEALD'sは局内ではタブー」と言ったのだ。それから10年。テレビの政権に対する忖度はもはや絶望的と言えるほどひどい。(TBS報道特集などごく一部の番組は健闘しているが…)
思い出したくもないが、高市首相は総務大臣時代に政府に都合の悪い事を放送した放送局の電波を停めると脅した。それが今のテレビの体たらくにつながっているのは紛れもない事実だろう。なぜそれをネタにするくらいの反骨精神を持ち合わせないのか。なんとも情けない話である。
僕のゼミ生などはもはやテレビは観ないし持たない。ネットではオールドメディアと蔑まされ、テレビに対する信頼はすでに地に墜ちた。ならば今さら何を恐れるというのか。こうなったら開き直って政権への一切の忖度を捨て、いま国民が最も知りたいことに真っ直ぐに向かっていけばいいではないか。時の権力を監視することはメディアの最も重要な役割である。

4/5の毎日新聞全国版の1面と3面で、全国の大学・高校で『蟻の兵隊』の上映と授業を続ける池谷監督の活動が紹介されました。監督の投稿をお読みください。本日(4/5)の毎日新聞(全国版)の1面トップと3面のほぼ全てを使って、大学・高校での上映活...
13/04/2026

4/5の毎日新聞全国版の1面と3面で、全国の大学・高校で『蟻の兵隊』の上映と授業を続ける池谷監督の活動が紹介されました。監督の投稿をお読みください。

本日(4/5)の毎日新聞(全国版)の1面トップと3面のほぼ全てを使って、大学・高校での上映活動を続ける『蟻の兵隊』の記事が大きく掲載された。学生有志が主催した阪大上映イベントと毎年通っている琉球大の授業を中心に、学生が近づく戦争とどう向き合っているのか丁寧かつ刺激的に描かれている。イラン戦争を押し退けての1面トップに驚くが、そんな今だからこそ読んでほしいし、もっと多くの人に『蟻の兵隊』を観てもらいたいと強く思った。
繰り返すが全国版である。コンビニでお買い求めいただくか、図書館でお読みいただくか、本当に大切なことが書かれているので、ぜひ手に取ってお読みいただきたい。
2年以上の取材のうえ執筆してくれたのは、大阪社会部で人権に関するすばらしい記事を書き続けているベテランの鵜塚健記者。彼はテヘラン支局長も務めているから、このタイミングでの掲載に彼の執念を感じる。鵜塚さん、ありがとう!

『先祖になる』が日本映画専門チャンネルで放送されます。初回は3月11日(水)の夜8時25分から。視聴方法はコメント欄にリンクを貼らせていただきます。池谷監督の投稿をお読みください。『先祖になる』というタイトルが気に入っている。我ながらうまく...
10/03/2026

『先祖になる』が日本映画専門チャンネルで放送されます。初回は3月11日(水)の夜8時25分から。視聴方法はコメント欄にリンクを貼らせていただきます。池谷監督の投稿をお読みください。

『先祖になる』というタイトルが気に入っている。
我ながらうまく名付けたもんだと言いたいところだが、じつはこのタイトル、僕が考えたものではない。震災の年の夏ごろから直志さんと剛さんが言い出した。「オラたちは平成の新しい先祖になる」という具合に。
直志さんからすれば、自分が生きているうちに町が元の姿に戻ることはあり得ない。だが、誰かがここに残らなければ復興の第一歩は始まらない。「先祖になる」という言葉には、町再生の礎にならんとする壮絶な覚悟と決意が込められている。
そんな心境をかつて直志さんはこんな風に語った。
「もしオラがここに家を建てなければ、将来人が訪ねてきても、昔ここに町があり、それが栄えていたなんて誰も思わない。そう考えると叫びだしたくなる」
はたして15年後、直志さんの家のまわりには数軒の家が建った。だが町全体を見渡せば、住民の意向を無視した区画整理事業で人が住まない宅地だけが広がっている。復興への道のりはまだまだ遠い。
一方、剛さんからも興味深い話を聞いた。津波に流された大切なもののひとつに「家訓」があり、菅野家の家訓には「地震が来たら山に気をつけろ」と書いてあった。裏山の土砂崩れに気をつけろと言うのである。
だが今回は津波にやられた。だから今度は自分が先祖になったつもりで「山にも海にも気をつけろ」と書き換えるという。表現は違っても、やはりそこにあるのは壮絶な覚悟である。
不思議なのは「先祖になる」という言葉の響きだ。本来それは死を意味するわけだから、もっと暗いイメージになってもおかしくない。しかし2人の口から放たれると、なぜか前向きな明るい印象になる。きっとみんなの幸せを願う確固たる信念が感じられるからだろう。
「先祖になる」というフレーズを何度か聞くうちに、僕は映画のタイトルはもうこれしかないと思うようになってしまった。そこで達筆な直志さんに題字をお願いした。できたものを見て驚いた。てっきり紙に書くとばかり思っていたが、木こりの直志さんが書いたのは、自分が切り出した板切れだった。
生前、直志さんの家の玄関先には「先祖になる之家」と書かれた手作りの郵便受けが置かれていた。「手紙は『気仙町 先祖になるの家』で届く」 直志さんは独特の語尾が上がる口調でそう言って笑った。

【拡散希望】東日本大震災から15年の3月、日本映画専門チャンネルで拙作『先祖になる』が放送されます。稀代の木こり・佐藤直志さんの奮闘をぜひこの機会にご覧ください。初回の放送は、3月11日の午後8時25分です。視聴方法はリンクをご覧ください。...
06/03/2026

【拡散希望】
東日本大震災から15年の3月、日本映画専門チャンネルで拙作『先祖になる』が放送されます。稀代の木こり・佐藤直志さんの奮闘をぜひこの機会にご覧ください。初回の放送は、3月11日の午後8時25分です。視聴方法はリンクをご覧ください。

『先祖になる』(2013年・118分)
男の名は佐藤直志。岩手県陸前高田市で農林業を営み、仲間から“親分”と慕われている。彼の家は1000年に1度の大津波で壊され、消防団員の長男は波にのまれた。生きがいを失った男に何ができるのか? 直志はひとつの決断をくだす。元の場所に家を建て直そうというのだ。自分は木こりだ。山に入って木を伐ればいい。友人から田んぼを借り、田植えもしよう。仮設住宅には何があってもいかない… 土地に根ざし、土地に生きる人々の行く末を想う彼の強さと優しさは、少しずつ周囲を動かし、生きることの本質を問いかけていく。忍び寄る病魔、耐えがたい腰の痛み、遅々として進まない市の復興計画… 数々の障壁を乗り越えて、77歳の彼は夢をかなえることができるのか。
☆ベルリン国際映画祭エキュメニカル賞特別賞
☆香港国際映画祭ファイヤーバード賞(グランプリ)
☆文化庁映画賞大賞
☆日本カトリック映画賞

中国残留日本兵の悲劇を描いた傑作ドキュメンタリー「蟻の兵隊」が記録的なロングランヒットとなった池谷薫監督作。本作でベルリン国際映画祭エキュメニカル賞特別賞ほか受賞。

「 #ママ戦争止めてくるわ」池谷監督の投稿をお読みください。作家の清繭子さんのこの投稿が大バズりだが、これに「わたくし96歳」のアカウントを持つおばあちゃんが連帯の意思を示している。森田富美子さん。16歳のときに長崎で被爆し、両親と3人の弟...
08/02/2026

「 #ママ戦争止めてくるわ」
池谷監督の投稿をお読みください。

作家の清繭子さんのこの投稿が大バズりだが、これに「わたくし96歳」のアカウントを持つおばあちゃんが連帯の意思を示している。
森田富美子さん。16歳のときに長崎で被爆し、両親と3人の弟を失くした。原爆のことは語らずに生きてきたが、2020年の長崎の平和祈念式典で、当時の安倍首相が広島のときのスピーチをコピーしたように語ったのがどうしても許せなかった。そして、91歳になるまで声をあげなかった自分を情けなく思い、自分の心だけにしまってきた長崎での出来事を「わたくし91歳」というアカウント名で発信し始めた。
昨年は「わたくし96歳 #戦争反対」という本を娘の京子さんとの共著で出版し、徹子の部屋にも出演したそうだ。現在、富美子さんのアカウントには9万ものフォロワーがいるという。
富美子さんは非核三原則の見直しや憲法改正をあからさまに言い出した高市首相についてこう語る。「長崎や広島で起きたことを知らないから、知ろうとしないからそういうことを言う」。だから『場合によっては血を流していただかなければならない』などととんでもないことを言う候補者が現れるのだ」と。
僕の父も広島の被爆者であることを隠して生きた。だから僕が自分が被爆二世だと知ったのは18歳のときだった。原爆は家族にさえ言えない苦しみを何代にもわたって与える。
富美子さんのような大先輩がいるのを知って嬉しく誇らしい。ならば僕も続かなければ…
#被爆二世のおっちゃんも戦争止めてくるわ

衆議院選投票間近、作家の清繭子さんの期日前投票後にXで発信した「#ママ戦争を止めてくるわ」がトレンド1位になった。『わたくし96歳#戦争反対』の著者の森田富美子さんも清さんのポストに素早く反応した。富美子.....

山上徹也被告が大阪高裁に控訴することを決めました。弁護団の再三にわたる説得に応じたそうです池谷監督の投稿をお読みください。よし、という思いが込み上げる。一審判決では山上被告の生い立ちが考慮されることはなかった。弁護団は控訴の理由にそれをあげ...
06/02/2026

山上徹也被告が大阪高裁に控訴することを決めました。弁護団の再三にわたる説得に応じたそうです池谷監督の投稿をお読みください。

よし、という思いが込み上げる。
一審判決では山上被告の生い立ちが考慮されることはなかった。弁護団は控訴の理由にそれをあげるが、事態はもっと複雑で深刻なはずだ。
統一教会はあまたの人を不幸のどん底に追いやった。そして安倍元総理はじめ自民党の保守系議員たちは、教団の不実を知りつつも選挙支援という破廉恥な行為と引き換えに教団とズブズブの関係を築いた。いわば一票を得るために政治家としての理念と矜持を売り渡したのである。控訴審ではこのような権力の「犯罪」そのものが裁かれなければならない。
一国の元首相を死に追いやった山上徹也の銃弾… 彼の眼がどこか諦めに似た思いを漂わせているのが悲しい。それが何を意味するのか、事件の全貌が明らかにされなければならない。

統一教会で思い出したこと。池谷監督の投稿をお読みください。統一教会は多くの人に塗炭の苦しみを与えた。だからこそ権力の座にある者の政治利用は許されない。僕が強くそう思うのは学生時代の痛切な記憶があるからだ。同じゼミのS君が教団の学生団体である...
02/02/2026

統一教会で思い出したこと。池谷監督の投稿をお読みください。

統一教会は多くの人に塗炭の苦しみを与えた。だからこそ権力の座にある者の政治利用は許されない。
僕が強くそう思うのは学生時代の痛切な記憶があるからだ。同じゼミのS君が教団の学生団体である原理研究会に入会し、4年のある日、突如失踪してしまったのだ。
僕らのゼミは現代美術を研究していて、彼は3人しかいない大切な仲間の一人だった。演劇サークルに所属し、どちらかと言えば寡黙な男だった。何度か原理研に誘われたが、僕にその気がないとわかると、それ以上しつこく言ってくることはなかった。
その彼から突然電話がかかってきたのは『蟻の兵隊』が公開された頃だった。僕の新聞記事を読み、祝意を伝えようとしてくれたのだ。彼がいなくなってから25年の月日が流れていた。
あまりに突然の出来事に僕の頭は混乱した。ようやく彼が誰だか分かると、こんな言葉が口をついた。
「いままで何をしていたんだ?」
僕の言葉には少し怒気が含まれていたかもしれない。はじめは驚くばかりで押し黙っていたが、そのうちになんだか無性に腹が立ってきてしまったのだ。失踪したとき僕らがどれほど心配したか彼はわかっているのだろうか。
するとS君はしばしの沈黙のあと淡々とした口調で語りはじめた。
「じつは、あのあと韓国に渡り、つい最近まで暮らしていたんだ」
言葉が出なかった。なんという人生かと思った。ふと学生時代の彼の端正な顔立ちが浮かんだ。なぜか笑顔だった。
途切れ途切れの会話がつづき、また沈黙が流れた。そして振り絞るように彼は言った。
「おれ、ようやく間違いに気付いたんだ…」
達観したような口振りだった。電話の向こうで彼が力なく笑うのが見えた。彼は、いったいどんな思いで僕に電話をかけたのだろう。
その後はなんとか彼を励まそうとしたが、しどろもどろがつづくばかりで、何ひとつ気の効いた言葉をかけられなかった。「やりなおせばいいさ」… そう言うのが精一杯だった。
それからまた20年の時が過ぎた。S君はいま元気でいるだろうか。その一方、残酷な気持ちが湧いてくる。彼は山上徹也のことをどう思っているのだろう。

「蟻の兵隊」を観た明星高校の3年生が感想を送ってくれました。戦争のリアルに衝撃を受けながら、懸命に思考する姿が目に浮かびます。なかには、しっかり考えて投票に行くというのもありました。先生の許可が得られたので生徒たちの感想を紹介します。ぜひ最...
01/02/2026

「蟻の兵隊」を観た明星高校の3年生が感想を送ってくれました。戦争のリアルに衝撃を受けながら、懸命に思考する姿が目に浮かびます。なかには、しっかり考えて投票に行くというのもありました。
先生の許可が得られたので生徒たちの感想を紹介します。ぜひ最後までお読みください。

【衝撃と戸惑い:戦争の現実を知って】
・戦争は軍人と軍人が向かい合って殺し合うだけではなかった。「肝試し」(殺人訓練)が行われていた場所は、まさに生き地獄だと思った。
・ 映画を見終わった後、自分の中に正体不明のモヤモヤがあって、それを言葉にできなかった。それほど衝撃的だった。
・日本は「被害者」だとばかり思っていたが、この映画には「加害者」としての側面が容赦なく撮られていて、正直怖くなった。
・「戦争をしてはならない」という言葉はよく聞くが、当事者の口から出るその言葉は重みが全く違うと感じた。
・戦争の歴史を学ぶ際には、日本が何をしてきたのか、その「加害」の事実 もしっかり知る必要があると痛感した。
・教科書で習う戦争は表面的なことばかりで、その裏にこんな隠された事実 があったなんて、この映画を見るまで知らずに生きていたと思う。
・映画を見ている間、何度も目を背けたくなったが、これが現実なのだと自 分に言い聞かせて最後まで見た。
・とても難しかったが、一生忘れられない映画になった。機会をくださって ありがとうございました。

【主人公・奥村和一さんへの想い】
・親友が「天皇陛下万歳」と言いながら亡くなったと話している時の奥村さんの悲痛な表情が脳裏から離れない。
・80歳という高齢なのに、中国語を話し、現地の人と議論し、証拠を探して歩 き回る姿に凄まじい執念を感じた。
・国という強大な相手にたった一人でも声を上げ続ける奥村さんは、孤独だけど本当にかっこよかった。
・奥村さんがかつての敵地で涙を流すシーン。あれは悔し涙なのか、悲しみ なのか、それとも安堵なのか、深く考えさせられた。
・中国の女性に「人を殺したことを妻に言えない」と打ち明ける場面。加害 と被害が複雑に絡み合っていて、胸が締め付けられた。
・被害者である中国人女性が「今のあなたは悪人には見えない」と優しく語 りかけ、奥村さんが救われたような顔をした時、涙が出た。
・亡くなった仲間たちのため、そして真実がうやむやにされている悔しさ。それが彼を突き動かす原動力なのだと感じた。
・裁判で負けても、記録がなくても、「記憶」で戦い続ける姿に人間としての強さを見た。
・体が老いても信念が体を突き動かすことに圧倒された。あんな風に生きられるだろうか。

【国・社会への憤り:なぜ隠すのか】
・なぜ国はここまで頑なに事実を認めないのか。真実を知られたくない理由がわからないし、不誠実だと感じた。
・奥村さんはお金が欲しいわけじゃない。ただ「事実はこうだ」と認めてほしいだけなのに、それすら叶わないのが悔しい。
・「棄民(きみん)」という言葉を初めて知った。国のために戦った人を国が見捨てるなんてあってはならない。
・戦争が終わった後も中国に残って戦わされた兵士がいた。この事実を「なかったこと」にするのは二度、彼らを殺すことと同じだ。
・国の都合で個人の人生が狂わされる。これは昔の話ではなく、現代の私たちにも起こりうることだと感じて怖くなった。
・戦争は美談にできないし、勝った国も負けた国も、どちらかが絶対的に正しいなんてことはないと思った。
・都合の悪い事実こそ、隠さずに後世に残すべきだ。それが国としての責任 ではないか。
・この映画がもっと広まらないと、奥村さんたちの戦いは終わらない気がし た。

【監督へのメッセージ・未来への決意】
・池谷監督のメッセージ、「自分の頭で考えて投票に行ってほしい」という言葉が映画を見た後だと痛いほど響いた。
・当事者が亡くなっていく中で、戦争の事実や非人間的な部分が薄まってしまうことに強い危機感を感じた。
・私たちが無関心でいることは、事実を隠そうとする国に加担することと同じなのかもしれない。
・今度の選挙は必ず行こうと思う。自分のためだけでなく、過去に声をあげられなかった人たちのためにも。
・この一票で政治を動かし、国を動かしていくためには、私たち全員が参加する必要がある。
・映画の中で若者が無知だったように、私も無知だった。でも「知る」ことから始めたい。
・戦争を知らない人が増えていく中で、映像として記録を残してくれた監督 に感謝したい。
・自分たちの世代が、次の世代にこの事実を伝えていかなければならないという責任を感じた。
・靖国神社のシーンで奥村さんが言った「英霊」への考え方にハッとさ せられた。多角的に物事を見る視点をもらった。
・監督、この映画を作ってくれてありがとうございます。見終わった後のこの「モヤモヤ」を大切にして生きていきます。

「蟻の兵隊」を高校で上映します!池谷監督の投稿をお読みください。1/30「蟻の兵隊」を東京・府中の私立明星高校で上映する。多くが選挙権を持つ3年生の200人が対象だ。「蟻の兵隊」から戦争がいかなるものかを知り、自分の頭で考えて投票に行ってほ...
26/01/2026

「蟻の兵隊」を高校で上映します!池谷監督の投稿をお読みください。

1/30「蟻の兵隊」を東京・府中の私立明星高校で上映する。多くが選挙権を持つ3年生の200人が対象だ。「蟻の兵隊」から戦争がいかなるものかを知り、自分の頭で考えて投票に行ってほしい。
聞くところによると、明星高校の生徒たちは「フェアトレード」を実践する活動を行っていて、ミャンマーのコーヒー生産者の若者たちとつながっている。フェアトレードとは開発途上国の生産者から原料や製品を適正な価格で購入し、彼らの生活改善と経済的自立を支援する活動を指す。生徒たちは内戦状態にある現地の状況を学んだ上で、ミャンマー産のコーヒー豆やクッキーなどを文化祭や街のフェアトレードフェスで販売している。そんなこともあって、戦争についても議論を重ねてきたそうだ。
3/24には長野県立の松本県ヶ丘高校でも「蟻の兵隊」を上映する。こちらは高校生が主体となってディスカッションを行うことになりそうだ。
「蟻の兵隊」は高校生や中学生の心にも刺さる。奥村さんが戦争に行ったのは20歳、僕が被爆二世であることを父から告げられたのは18歳のときだった。自分はまだ戦争を知らないと言いながら、記憶との格闘を続けた奥村さん。その姿から何を学ぶのか、彼らとのセッションが楽しみでならない。
明星や松本県ヶ丘につづいて全国の高校生から手が挙がるのを待っている。

住所

中央区元町通4丁目1/12
Kobe-shi, Hyogo
6500022

電話番号

+81783662636

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